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Shah, J. 2003 The motivational looking glass: How significant others implicitly affect goal appraisals. Journal of Personality and Social Psychology, 85, 424-439.

前に読んだ論文の続編となるんでしょうか。引き続き重要な他者の表象のプライミング効果を見ているわけだが、この論文では、difficulty、valueという点から、目標の性質の評価への影響を見ている。さらにregulatory focusの観点から、promotion focus、prevention focusの程度への影響、課題の成績から生じる感情*1への影響といろいろ検討している(前回同様、課題のpersistenceとperformanceへの影響も3つの研究すべてで検討している)。あいかわらず、重要他者と目標の関連について、詳細に検討しているわけだが、前の論文と同じく、すべて同様の実験と分析の枠組みの中で検討されているので、結果は理解しやすい(読みやすい)。ただ、理論的な部分は、どのように重要な他者が評価しているとどのくらい当人が感じているかということによってどうのこうの、みたいな話になってくるので、読んでいるうちに混乱してくる。よく分かっていないかもしれないから、読み直さないとだめかも…。なんにしても、すべての実験において、おおむね予測通りの結果が得られているのだからすごいことだ、ちゅ―か、うらやましい。

*1:Regulatory focus theoryから予測される感情